人間特有の能力「感性」。
感性豊かな子に育って欲しいと、親だったら、誰しも一度は願う事ではないでしょうか。
しかし、「どうすれば伸ばせるの?」「感性って生まれつきのものじゃない?」と、悩んでいるママたちも多いはずです。
「コンサートや美術館に行く」「お絵描きを習わせる」など、感性を磨く方法はいくつも挙げられますが、今回お勧めするのは「体験」です。
感動という気持ちを味わう体験活動の研究結果を踏まえて、ご紹介したいと思います。

 

●感性って何だろう?
そもそも感性とは、いったい何を指すのでしょう。 インターネットや辞書で調べると、「物事に感じる能力」「感受性」などが多く見受けられます。
英語のSENSEとも違う意味合いを持つため、定義がはっきりしていないのが現状で、学会などでは「KANSEI」と訳されていたりするそうです。
私は、「物事を受け止め、深く感じる心の働き」と、捉えることにします。

 

●感性の仕組み
では、感性とはどのような仕組みから成り立っているのでしょうか。
ある研究から、感性が豊かに働いている共通点として、「対象を受けとめ(感受と交流)、自身のなかで構想し(判断と志向)、外部に出力する(創出と伝達)」という3つの側面が活発に展開することが明らかになりました。

この仕組みからも、「感性」とは、物事に触れて受け止め、それを自分の中で深く感じ、表現するという流れであることが理解できますね。
では、今回私がお勧めする「体験」に関する研究の紹介を踏まえて、「子どもの感性の表れ方」について見ていきましょう。

 

●感動をともなう体験活動の紹介
幼児と学生が、それぞれ好きな絵の具を用いて画用紙の上で自由に表現しました。
その際に幼児は、「今度は何色になるのかな?」「すごい!」「(絵の具の動きに)なんで動くんだろう?」など、
絵の具そのものを素直に受け止め、気付いたことを率直に発言しました。
対して学生は、「冷たい」「気持ち悪い」など絵の具をマイナスのイメージで捉える発言が多く、また、経験上、色の変化が予測できるため、感動を伴った発言は多く見受けられませんでした。

この研究からも分かるように、物事を素直に受け止め、深く感じて表現しているのは、大人ではなく子どもです。
「感動」を表現すること。簡単なようで難しい。
おそらく大人は、感じる前に考えてしまうから、素直に表現できなくなるのでは…と思います。

また、もう一つの事例「いも掘り体験」をご紹介します。
いも掘り体験前の絵が「細々した線描き」だった男の子。いも掘り体験で大きなお芋ばかり集めた男の子は、「体がひっくり返るくらい重い!」と言っていました。
その2日後に描いた絵では、「大きくて太いお芋が画用紙いっぱいに広がっている絵」になったのです。

<いも掘り体験前の絵> 

<いも掘り体験後の絵>

 

男の子にとってのいも掘り体験は、とても楽しく印象に残った出来事だったということが、私はこの絵から感じ取れました。
子どもは元来「感性」が豊かであると言われていますが、「気付き→驚き→感動」とつながる体験活動は、子どもの心を動かす素材として、とてもお勧めできます。

 

●まとめ
現代は、自然体験する機会が減り、テレビやゲームなどが子どもたちの遊びの環境を占めています。
子どもたちが生き抜いていく20年後の未来は、AI(人口知能)がますます発達し、人間にしかできない能力が問われる時代になります。
思いっきり体を動かし、深く感じて心を動かす”感動体験”こそが、豊かな感性を育むためにはとても大切なのです。
感性とは1人1人違うもの。ですが、それは「個性」であり、のちに「価値」となっていくもの。と、私は思います。

芸術の秋はもうすぐそこ。過ごしやすい気候になり、外で遊ぶ機会も増えてきますね。
いつも遊んでいる公園に行って、「葉っぱが茶色に変わったね。すごーい!」「虫さんの鳴き声がするよ。セミはどこに行ったのかなぁ?」など、ママたちは、子どもが気づいたこと感動したことに共感し、一緒になって楽しんでください。
小さなうちから心で感じる体験を重ねて、五感をフル活用することが、きっと子どもたちが豊かな人生を築くための大きな力となるでしょう。

 

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参考文献
幼児の感性を具体化する試み https://www.jstage.jst.go.jp/article/reccej/47/2/47_KJ00005996523/_pdf/-char/ja
絵の具での遊びにおける幼児と学生の感性に関する-考察 http://www.tuins.ac.jp/library/pdf/2016kodomo-PDF/2016-04kobayashi.pdf
園外保育のいも掘り体験が幼児の絵画表現に及ぼす影響 file:///C:/Users/J&N/Downloads/KJ00000050425.pdf
幼児期の感性を育てるⅠ file:///C:/Users/J&N/Downloads/kyoikugakuronsyu0_62_6.pdf